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ペイオフ全面解禁直前対策 預金口座を総点検しよう
 いよいよこの4月から、金融機関の「ペイオフ」が全面解禁されます。これは、金融の分野においても完全な自己責任の時代が来たことを意味します。
普通預金も一定額までしか保護されない?
 「ペイオフ」とは、金融機関が破たんした場合、金融機関から集めた保険料によって預金保険機構が一定額(上限1,000万円とその利息)を限度に保険金を直接預金者に支払う制度をいいます。今年(平成17年)4月1日からは普通預金などについてもペイオフが解禁され、ほぼすべての預金が対象となります。(図1参照)
<図1:ペイオフ全面解禁と預金保護>
※外貨預金や譲渡性預金などは預金保険の保護対象外商品です。
全額保護される決済用預金とは?
 ところで、この4月以降も例外として全額保護される預金があります。それは、企業が支払決済のために用意しておく決済用預金のことで、次の条件をすべて満たすものを指します。
無利息
要求払い(預金者の要求に従って、いつでも払戻しができる)
決済サービスを提供できる(引き落としなどができる口座である)
*決済用預金については、各金融機関にお問い合わせください。
預金口座を点検
 ペイオフ全面解禁を機会に、会社や個人の預金口座についてしっかりと点検し、必要があれば整理しておきましょう。
点検のポイントは次のとおりです。
(1) 預金の種類・金額を漏れなく確認しましょう。
次の事項を確認しましょう。
どの金融機関にどういう名義でいくら預金があるか ・・・□
同一金融機関に複数の預金があるときは合算します。
信託商品がある場合、それに元本補てん契約があるか ・・・□
契約がないと保護されません。
金融商品がある場合、それは保護預かり専用商品か ・・・□
同一金融機関に預金と借入金がある場合、相殺可能か ・・・□
取引約定書をチェックしたり、金融機関に確認します。
預金名義について変更がある場合、きちんと手続きしたか ・・・□
預金名義の氏名や住所などに変更があった場合、確実に変更手続きを行います。
(2) 「名寄せ」に備えて預金口座の見直し・整理をしましょう
 「1人1金融機関について1,000万円までの預金とその利息」が保護される預金の範囲と決められています。したがって複数口座の預金や複数の支店の預金は、同一人の口座として合算され、その合計金額に適用されます。この合算の手続きを「名寄せ」といいます。
名寄せについての原則は、次のとおりです。
預金口座の見直し・整理を下記の確認シートを参考に行いましょう。
@ 1預金者が普通預金や定期預金など複数の預金を1金融機関にしている場合は、各種預金を合計する。
A 1預金者が同一金融機関の複数支店に預金している場合、すべての支店の預金を合計する。
B 夫婦、親子等の別名義の預金は、別個の預金者とする。
C 同じ預金者かどうかは実質で判断される。
例えば、同一金融機関に「A株式会社新宿支店」と「A株式会社品川支店」の二つの口座があるときは、「A株式会社」として名寄せされます。
D マンション管理組合などの預金は、その団体が法人格もしくは「権利なき社団・財団」に該当する場合は、1預金者とみなされる。

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